一人静

ヒトリシズカは日本全国の森林や山野に分布して自生している多年草です。

木々の陰などの湿った場所にひっそりと花を咲かせます。

10～30センチほどのすっとした茎を伸ばし、

その先端の4枚の葉に包まれたように

白いブラシ状の花（長さ2～3センチほど）が咲きます。

ヒトリシズカは漢字で「一人静」と書きます。

名前の由来は平安時代まで遡ります。

源義経が愛した妾で有名な静御前。

彼女は吉野という地で舞を踊ったとされています。

ヒトリシズカの美しいその様子が、

たった一人で舞った静御前のようで名付けられたそうです。

東京でこのような山野草に出会える小径が近くにあり幸せです。

以前の住まいからの方が近く、犬の散歩によく訪れました。

今は少し遠く（と言っても自転車で15分くらい）なってしまったので、

年に数回になってしまいました。

この小さな山野草たちはボランティアの方々が手入れして下さっています。

先日、ヒトリシズカの花の写真を撮っていたら、

小型犬がリードから外されてトコトコ山野草の中に入って来たので、

思わず「お花が可哀想」と言ってしまいました。

それを聞いてオーナーの方は抱っこしてそこから出しましたが、

無神経な人が多いと感じます。